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子供が空手を習うメリットとデメリット

子供に空手を習わせる、という親御さんが結構いるようだ。

たしかに、空手を柔道や剣道と比べると、シンプルでスタイリッシュ、という印象がある。女の子でも取り組みやすい、ということがあるのかもしれない。だがその前に、空手を習う効果などについて理解しておくといいだろう。今回は、空手のメリットとデメリットについて書いてみたい。

目次

身体面のメリット

子供の空手

身体面でのメリットから考えてみよう。

空手のオフェンスには突きと蹴りがある。フットワークも使うので、全身運動としていい。筋力だけではなく、柔軟性や体幹の強さなども必要になる。身体が硬ければ、足が上がらないし、体幹が弱ければ、技を出してもバランスを崩してしまう。また、連続技を出すことができないのだ。

空間認識能力も鍛えられる

空手をすることで、読む力や空間認識能力も鍛えられるだろう。

空手を習うと、相手の予備動作から相手がどんな動き(突きや蹴りなど)をするのか読めるようになる。さらに、空手の組手では、相手の位置や間合いをリアルタイムで正確に把握する必要があるので、空間認識能力が鍛えられる。空間認識能力は、算数や数学にも役に立つ能力だ。

精神面のメリット

身体面だけではなく、精神面でのメリットもある。

ひとつは、集中力がつく、ということだ。型にしても組手にしても、集中して行う、ということになる。その結果、集中力が自然に身につくだろう。ふたつめは、礼儀作法を身につけることができる、ということだ。「礼に始まり、礼に終わる」精神を学び、身につけることができるだろう。

※ただし、礼の意味や価値を取り込んで理解・消化する必要がある。消化までできていないと、表面的に礼を実践しているだけになり、本当の意味で礼儀作法を身につけることはできないのだ。

 

 

 

さらに、自信がつく、ということもある。空手をすることで肉体的に強くなれば、精神面で余裕ができ、自信につながるだろう。子供のころは、肉体的に強いか弱いかが、大きな意味を持つものなのだ。また、空手を何年も続けてきた、という実績を振り返るだけでも自信につながるだろう。

ストレスの解消になる

スポーツは、ストレス解消になる。

あなたも、サンドバッグを殴りたい…と思うことがないだろうか(笑)。ストレスが過剰になったときは、身体を動かすことにより発散したいと思うことがある。私も、強くストレスを感じたときは、スポーツジムに行く(筋トレや水泳をする)、ということを習慣にしていた時期があった。

空手のいいところは、全身運動ということに加えて、気合いを入れたり、声を出したりするところだろう。筋トレや水泳で声を出す、ということはできないので、それらよりも「声を出せる」という点で、ストレス解消により向いているかもしれない(声を出すことでより発散できるのだ)。

努力と結果の関係を実感できる

空手をすれば、努力と結果の関係を実感できる。

空手は基本的には個人競技なので、自分の努力が変数になり、その変数に応じた結果が出る、ということになる。正しい努力を適切な量で積み重ねれば、結果が出る、ということだ。もちろん、部分的にみれば、そうならないように見えることもあるが、全体を通してみれば、そうなるのだ。

 

 

 

空手を通じ、この努力と結果の関係を実感できればしめたものだ。「正しい努力をすれば結果が出る」は、何にでも通用するためだ。勉強でも通用するし、仕事でも通用する。結果が出ないのは才能がないせいではなく、努力の仕方が間違っているからだ、と素直に思えるようになるだろう。

※才能のなさを理由にすれば、あきらめが先に立ち、そこで終了だ。

人間関係が豊かになる

空手に限ることではないが、人間関係が広がる、ということがある。

空手のいいところは、違う年代の子供と触れ合える、ということだ。練習中に談笑する、ということはないと思うが、練習の相手をしてもらったり…ということはある。練習を通じ、自分より上の子供には思いっきりぶつかるが、下の子供には手加減する、というさじ加減も学ぶことができる。

※相手の状態に応じ対応を変える柔軟さを身につける、ということだ。

仲間を応援する、という経験をすることもできる。大会では、同じ道場に通う子供を応援する、というシーンがある。仲間を応援したり、逆に応援されるという機会は、そうあるものではない。そういう機会を通じて仲間との交流を深める、という経験は、良い経験で将来役に立つことになる。

空手のデメリット

メリットがあれば、デメリットもある。

空手のデメリットはケガだ。空手のケガは頭頚部が多いそうだ。そして、当然のことだが、年齢が上がるにつれケガをしたことのある子供の割合が増える。頭頚部というのは首よりも上の部位ということで、顔面や口の中も含む。頭頚部への攻撃が、ケガにつながりやすいということだろう。

 

 

 

顔まわりの骨折という点で、空手を他のスポーツと比較したデータがある。

それによると、野球やサッカー、ラグビーなどよりは、骨折の症例が少ない。だが、競技人口を考慮し補正すると、(骨折しやすい順に)ラグビー、空手、野球、サッカーとなりそうだ。相手とコンタクトがあれば、ケガをしやすい、ということのようだ。

したがって、ケガの防止には万全を期す必要がありそうだ。

まとめ

今回は、空手のメリットとデメリットについて書いてみた。

今回の記事で書いたメリットは、1)全身運動になる、2)空間認識能力なども鍛えられる、3)集中力を養える、4)自信がつく、5)ストレスの解消になる、6)努力と結果の関係を実感できる、7)人間関係が豊かになる、の7つだ。デメリットは頭頚部のケガにつながりやすいこと。

空手の教室(道場)を選ぶときは、指導者の質をよく見極めることだ。指導者が、空手を通じ子供の人間性や社会性を高めるという目的を持っているところがいい。厳し目であっても、子供の自律性を育てる、という姿勢が見える場合はOK。子供に対する統制が過ぎるような場合はNGだ。

 

 

 

今回の記事:「子供が空手を習うメリットとデメリット」