後悔しないための子育てブログ

後から「しまった!」のない育児をしたい

井上尚弥のお父さんの教育がすごい#4

井上尚弥のお父さんの教育がすごい#3」の続きです。

前回は、1)無理に押し付けない、2)できるまでやる、3)説明し納得させる、ということについて書いた。普通の家庭の子育てにも、取り入れることのできる点がありそうだ。

今回は、その続きを書いてみたい。

ストレスをかける

井上慎吾さんは、子供たちに程度なストレスをかけている。

声を荒げるときもあります。人前で叱責もします。けれどもそれは、言われた当人もわかっています。ミット打ちの最中、息が続かず、休みたいと魔が差します。そのタイミングで声をかけるのです。
出典:努力は天才に勝る! p.153

子供たちは「お父さんは絶えず、俺たちを見ている」と感じているだろう、としている。

ストレスには、良いストレスと悪いストレスがある。

悪いストレスとは、たとえば、体調不良からくるストレスだ。風邪をひいて頭がとても痛い、血圧が上がって体が苦しい…というストレスがあると、勉強や運動どころではなくなる。

良いストレスとは、やる気を喚起するストレスのことだ。

締め切りが目前に迫っていれば、誰でもプレッシャー(ストレス)を感じ、「やらなければいけない」という気持ちになるだろう。そして、好き嫌い関係なく、取り掛かるはずだ。
出典:やる気がでない仕事にどう取り組めばいいのか

たとえば、「締め切り」が迫ると、「やらなければ…」という気持ちになる。

夏休みの終わりに、本気で宿題をやりだす…ということもそうだし、時間制限を設けて(タイマーをかけて)仕事や勉強をすると、比較的やる気が高まる、ということもそうだ。

自己のパフォーマンスを上げようとすれば、良いストレスが必要なのだ。

だが、親が子供にストレスをかけるときは、ただやみくもにストレスをかければいい、というものではない。リーズナブルなテーマを一緒に設定し、意識させる…ということが大事になるだろう。※「ただ言われてやる…」ではなく、子供が自分の頭で考えて行うことが大事だ。

あいさつを重視する

井上慎吾さんは、礼儀やあいさつを重視している。

挨拶や礼儀がなぜ大切かと言えば、尚が世界チャンピオンになれたのも、周囲の方々の理解や後押しがあったからだからです。支えてくれる人がいるからこそボクシングが続けられるのです。自分を助けてくれる周囲の方、チケットを買ってくれるファンの方々にお礼もできないようでは話になりません。
出典:努力は天才に勝る! p.165

これは、自分の利害関係者だけに礼を尽くす…ということではない。

人として当たり前のことを、キチンとやりましょう…ということだ。

子供たちには、(電車などで)お年寄りに席を譲ったり、道端で具合の悪そうな人がいれば、声を掛けるようになってほしい…ということで、「人としての基本」を教えてきたそうだ。

礼儀やあいさつというのは、人間関係においてとても大事なことだ。

シンプルに言えば、コミュニケーション能力が高く行動できる人だ。したがって、このタイプの人は人脈を豊富に持っている可能性がある。また、人脈に加え行動もできるので、チャンスを掴む可能性が高い。さらに、自分から先に人に与えることのできる人なので、(総合的に考えると)社会的に成功しやすいタイプだ。※自分から与えることなしに得ることはできない。
出典:「あいさつ」でその人のことがわかる

あいさつをキチンとできる人は、社会的に成功しやすいタイプだ。

自分からあいさつする人は、「自分から先に人に与えることのできる人」であり、自分から積極的に行動できる人だ。したがって、チャンスをつかみやすく、社会的に成功しやすくなるのだ。

※他者から「嫌われない」、「嫌われにくい」ということもある。

こういう大人に育ってほしいのであれば、礼儀やあいさつをキチンと教えることだ。

※親が自らあいさつをすることも大事。

まとめ

この記事は、全部で4回のシリーズになってしまった(笑)。

長くなったので、まとめてみたい。

  1. 1)言い訳を禁止する、2)親のかかわりがある、3)5-3-2で指導する
  2. 1)才能より努力だと考える、2)自分がやってみせる、3)子供のレベルを上げるためには…
  3. 1)無理に押し付けない、2)できるまでやる、3)説明し納得させる
  4. 1)ストレスをかける、2)あいさつを重視する

以上のようになる。改めてみても、「なるほど」ということばかりだ。

では、このような教育方針で子供を教育すると、どうなるのだろうか。言い訳をせず、あいさつや礼儀がしっかりしている。才能より努力だと考え、ストレスを推進力にして、常に自分の実力よりやや上の課題に取り組む…という理想的な子供の像が見えてくる。このような子供は、人としても「優秀」であるはずだ。そして、社会的に成功する大人になるだろう。

※勉強だけできる、頭でっかちではない。

気づきがあれば取り入れる

井上慎吾さんの教育法を真似て、修正すべきところは修正すればいいと思う。

子供とのかかわりが薄いのであれば、もう少し濃くしてみる。普段は叱ることが多く、あまりほめていないのであれば、もっとほめることを意識する。もし自分自身が「努力より才能だ」と思っているのであれば、その考えを改める。子供に勉強や習い事などを押し付けているのであれば、無理強いをやめて子供の自律性を尊重するなど、修正できる点はいろいろあるはずだ。

他者の子育てのすぐれた点を学んで生かせば、必ずプラスになるはずだ。

↓ シリーズ初回の記事