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天才児は孤立しやすい|才能のある子供が孤立する理由

天才児には孤立しやすい、という傾向がある。

あなたは天才児と聞いて、どんな子供を想像するだろうか。たとえば、「ちょっと変わった子供」、「子供らしくない子供」、「普通の子供とは違う雰囲気を持つ子供」というイメージがないだろうか。今回は、才能のある子供が孤立する理由について書いてみたい。

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※ハーバードで発達心理学の博士号を取得したE.ウィナー教授の見解にしたがう。

 目次

 天才児は孤立しやすい

天才児にはまわりから孤立しやすい、という傾向がある。

その理由だが、1)内向的である、2)敏感である、3)集団になじめない、4)自分の社会性に自信がない、5)社会適応性が低い、ということが考えられる。知能指数が高く成績が優秀な子供は、まわりから評価される。小学校では、(人気があるので)委員長などの要職につくことができるし、児童会で活動することもできる。なので、天才児未満の優秀な子供であれば、必ずしも「孤立する」ということにはならない。ここで問題にするのは、ずば抜けて知能指数が高い子供のことだ。※彼(女)らの場合は、やや事情が違ってくる。

以下、いくつかの点について順にみて行こう。

 天才児の特徴

その前に、天才児の特徴を簡単に整理しておきたい。

まず、「著しく発達が早い」ということがある。身体的な発達が早いということもあるし、「得意分野への第一歩が早い」「進歩が速い」ということもある。次に、「独習する」という特徴がある。天才児の場合は、まわりからみると、大人の手助けなどがほとんど必要ないようにみえる。さらに、「習得意欲が並はずれて強い」という特徴がある。好奇心が並はずれて旺盛であり、興味がある分野のすべてを知りたい…と思っている。

アインシュタインは、「私には特別な才能はありません。激しいほどの好奇心があるだけなのです」と述べているが、天才の特徴の一端はこの言葉からうかがえるはずだ。

ちなみに、天才児は普通の子供よりも強く「努力は報われる」と考えている。「自分の成績がいいのは、努力よりも才能によるものだ…」とは考えていないのだ。

 羽生善治さんの場合

将棋の世界に、永世竜王の資格を保持している渡辺明というプロ棋士がいる。

タイトル通算獲得数が歴代6位で、天才と称されることもよくあるのだが、この渡辺さんが「天才肌」と評するのが羽生善治さんだ。羽生さんの場合は、永世6冠で7つの永世称号を保持、歴代1位の記録も数多く保有しており、ずば抜けた実績からも天才としていいのだろうと思う。実績ベースでは、比肩する棋士がいない。

羽生さんにはこんなエピソードがある。

婚約者が部屋に遊びに来たとき、突然「ちょっと待ってて」と隣室にこもり、3時間将棋の研究に没頭したそうだ。この行動には、天才児の特徴が表れていると思う。すなわち、「独習する」、「習得意欲が並はずれて強い」、「激しいほどの好奇心がある」、ということだ。

 内向的である

天才児には、内向性がある。

友達や仲間がいればいいとは思うけれど、1人でも苦にならない…という感じだ。このことは、天才児の特徴である「独習する」ということからも窺える。天才児は、ひとりで興味のあることに取り組む…という作業が好きなのだ。

事実、チクセントミハイによる調査でも、才能のある子供たちが比較的長い時間1人で過ごしていることがわかっている。才能のある子供たちは、普通の子供たちよりも、週ベースで5倍の時間ひとりで過ごしているようだ。

外向的な人は、他人から刺激を受けたり、エネルギーをもらう…ということがある。一方、内向的な人は、(他人に頼ることなく)自分の内部からエネルギーを引き出すことができる。そのため、他人と交わる機会を積極的に持とうとはしない。天才児には、反応が強いという特徴もある。なので、他人と交わることが、ある意味苦痛になるのかもしれない。また、天才児の場合は、自分の才能を伸ばすために、ひとりでいることが必要なのかもしれない。

 敏感である

先にも述べたが、天才児には「反応が強い」という特徴がある。

さらに、反応が強いそうだ。
多才な子供は、痛みや欲求不満などに対して、強い反応を示すそうだ。たまに、公共の場で泣き叫ぶ子供を見かけることがあるが、あのような反応だろうか(笑)。
出典:多才な子供の特徴

公共の場で泣き叫ぶかどうかは知らないが(笑)、ある天才児は、悲しい物語を悲しく感じすぎて読めなかったり、物語の中に少しでも悲しいシーンがあると、そこに強く反応したそうだ。また、ほかの人の驚く声を聞いて、自分もそれ以上に驚く…という反応を見せたそうだ。天才児と呼ばれる人が、異常に強い感覚反応を示す…というのは、普通のことのようだ

この外部からのインプットに対する「反応が強い」、「敏感である」という特徴は、天才児が持つ内向性と親和性がある。もしかすると、自分の内部からエネルギーをたくさん引き出すことのできる人は、その分感受性が強くなる(または、もともと強いからエネルギーを引き出せる)のかもしれない。※自家発電量と感受性は、比例しているのかもしれない。

 集団になじめない

天才児には、集団になじめない…という傾向がある。

その理由を端的にいえば、まわりの子供と違いすぎるためだ。

大人からその子供をみれば、「変わっているね」という評価になるかもしれない。天才児は、「習得意欲が並はずれて強い」ので、本人にそのつもりがなくても、まわりから見れば「勉強などにハマっている…」という風に見える。勉強にハマる子供…というのは、あまりいないので(笑)、まわりの子供も「こいつは自分たちとは違うな…」と感じるのだろう。そして、そのちょっと変わった姿を揶揄することもあるようだ。※揶揄されると、いじめられている…と感じる。

天才児とまわりの子供を比較した場合、興味の対象が違う。趣味も違う。意欲や感受性も(かなりのレベルで)違う。ある子供は7歳にして、「ローマ帝国衰亡史」を読んでいたそうだ。ここまで違うと、集団になじめないのも当然なのかもしれない。

 自分の社交性に自信がない

天才児は、自分の社交的な能力に自信を持っていない。

天才児は、自分の考えがまわりに受け入れられない…、自分はいじめられており、まわりから人気がない…と認識しているようだ。ただし、まわりは天才児が考えるほど(天才児に対し)否定的な評価をしておらず、そこにはギャップがある。そのギャップは、まわりの子供たちと「あまり共有するものがない…」と天才児本人が知っていることから生まれている。なので、自分と似たような子供たちと交わることのできる環境であれば、この問題はなくなる…と予想される。

 孤立には見返りがある

天才児は、どうしても孤立しがちだ。

だが、自分の恵まれた才能を伸ばすためには、孤立することは避けられないのかもしれない。

グリゴリー・ペレルマンという孤高の天才数学者がいる。16歳で国際数学オリンピックの金メダルを取り(国際物理オリンピックに出場していれば、そこでも金メダルを取ったであろうとされる)、世紀の難問である「ポアンカレ予想」を解きフィールズ賞を受賞(本人の希望で辞退)した天才数学者だ。これだけの大数学者にもかかわらず、(人に会うことを嫌い)故郷に引きこもり、貯金や母親の年金で細々と暮らしているとされる。

ペレルマンほど極端ではないにしろ、天才児にはこのような傾向がある。ただ、「習得意欲が並はずれて強い」、「独習する」という特徴を生かすためには、ひとりで興味があることに没頭して取り組む…という(膨大な)時間が必要になるのだ。その結果、自分の才能を伸ばすことができ、とんでもない業績を残すことにつながる。

孤立と才能を伸ばすことは、ある意味セットになっているのだ

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 まとめ

今回は、才能のある子供が孤立する理由について書いてみた。

その理由は、1)内向的である、2)敏感である、3)集団になじめない、4)自分の社会性に自信がない、5)社会適応性が低い、ということだが、ベースには「まわりの子供とは極端に違う」ということがある。また、孤立と才能を伸ばすことは、セットになっているので、才能を伸ばそうと思えば、孤独にならざるを得ない…ということもある。

だが幸いなことに、天才児の場合は、孤独に対する耐性が高い。ひとりでいることをそれほど苦にしないようだ。それは、独習してバリバリ前進することで、自分の激しい好奇心を満たす…という楽しみを持っているからだろう。

今回の記事:「天才児は孤立しやすい|才能のある子供が孤立する理由」

参考: 「才能を開花させる子供たち」 エレン ウィナー(著)