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子供の勉強の質を上げる方法5つ

子どもはそれなりに勉強しているのに、成績が伸びない…と悩む親がいる。

子どもは、勉強時間を人並み以上に取っているはずなのに、それが結果に結びつかないのだ。かなり勉強しても、一時的に結果が出ない…ということは普通にあるが、それが長く続くようであれば問題だ。なぜ、そうなるのだろうか。今回は、子どもの勉強について書いてみたい。

目次

勉強時間を増やせばいい成績がとれる?

勉強する子供

勉強時間を増やせばいい成績がとれる、と思うかもしれないが、そうとは限らない。

間違った努力をすると、大きなバケツに手ですくった水を入れて一杯にしようとするようなもので、非常に効率が悪く、せっかくの時間と労力が無駄になる(著しいロスが生じる)のだ。なので、単に勉強時間を増やせばいい成績がとれるのでは、という単純な考えは誤りだ。

※ブログにしても、単に記事を増やせばPVが増える、というものではない。

勉強は「質」が問題になる

質は、生産性と考えるといいかもしれない。

成果(生産高)=質(生産性)×量(時間)

この方程式から考えると、「質と量の重要性は同じではないか?」と思うかもしれない。だが実は、「質」の方が大事だ。質を上げれば、同じ成果を出すための時間が少なくて済む。そうすれば、余った時間を勉強以外の有意義な活動に充てることができるからだ

勉強の質を上げることにより浮いた時間に、勉強以外の読書をする、親とコミュニケーションをとるなど、有意義な活動をすることができれば、必ず後にプラスになって返ってくる。これは毎日のことなので、子どもの将来にとって非常に大きいことなのだ。

※子どもの勉強は「質」が大事。大人もだが(笑)。

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取り組む問題に優先順位をつける

子どもが取り組む問題は、まず三種類に分けたい。

1)容易にできるもの(基本問題)
2)苦労してやっと解けるもの
3)難しくて解けないもの

1)容易にできるもの(基本問題)については、改めてやり直す必要はない。時間をかけず、サラッと見直すか、わかりきっているのであれば、飛ばしてもいいだろう。

3)難しくて解けないものについても、とりあえず捨てて構わない。難解な問題について、ウンウン考えることは、時には必要なことだが、もっと優先順位の高い作業があるのだ。

苦労して解ける問題を優先する

2)苦労してやっと解けるものに、最も時間を割くべきだ

1)容易にできるもの(基本問題)については、多くの子どもが解ける。3)難しくて解けないものについては、多くの子どもが解けない。つまり、ほかの子どもと差がつくのは、2)苦労してやっと解けるものが解けるかどうか、という一点なのだ。

成績の上がらない子どもは、かんたんにできる基本問題だけをやって、勉強したつもりになることがある。かんたんな問題をいくら解いたところで、成績が上がらないことは言うまでもない。

したがって、子どもの成績を上げようと思うのであれば、2)苦労してやっと解けるものに時間を割く、ということを徹底してほしい。

そのタイプの問題は、自分の実力より少し上にある課題とみていいだろう。人はそのぐらいの目標設定をしたときに、一番伸 びるものだ。この人の習性を上手に利用したい。

暗記はひと工夫する

たしかに、暗記することは大事だ。だが、丸暗記のような工夫のない暗記ではダメだ。

たとえば、英単語の例で考えてみよう。英単語を覚えるために、中学生が使うやさしめの辞書を丸暗記するという勉強法がある。しかし、この方法は効果が薄いだろう。アルファベット順でも、ランダムでも、記憶がほかのことと関連を持たない「点」になってしまうのだ。

もし単語を暗記したいのであれば、例文と一緒に覚える。

もっといえば、シチュエーションと関連付けて覚えた方がいいだろう。そうすれば、このシチュエーションでは、この単語が出てきそうだな…ということが、予想できるようになる。

そして、その単語の派生語は何か?反対の意味を持つ言葉は何か?似たような意味を持つ言葉は何か?と、その単語を起点にして思考の触手を伸ばしていけばいい。

そうすれば、記憶が孤立した「点」になることはない。

広げる指導をする

今述べた単語の例もそうだが、親は(触手を伸ばすように)広げる指導をするべきだ。

勉強では、練習問題が解けて終わりではない。「なぜ、こうなるのか?」、「もし、これがこうだとどうなるのか?」と疑問を投げかけてみる。つまり、「なぜ?」、「なぜ?」と迫って、問題の本質に迫るのだ。

基本的な問題はできるが、応用問題になるとダメという子どもは、問題の本質がわかっていないことが多い。したがって、そのタイプの子どもには、この方法が有効だ。

時間的・空間的に広げる

広げるには、時間的・空間的に広げるという意味もある

たとえば、歴史の問題であれば、その時代のことだけではなく、その前後の時代も同時に学ぶことにより、「流れ」が理解できる。

そこには(中長期スパンでみた)原因と結果の因果関係が存在するだろう。そういうものに自分なりに気付くと、勉強が楽しくなるのだ。これが時間的に広げるという意味だ。

同じく歴史の問題であれば、鎌倉幕府が開かれたときに、世界の動きはどうだったのか?大阪冬の陣が起ったときに、世界ではどんなことが起っていたのか?と視点を広くとって考えることが、空間的に広げるということだ。

こう考えていけば、日本史と世界史がリンクすることになる。

両方をリンクさせて覚えれば、それぞれを単独で覚えるよりは、歴史に対する理解が深まり(2D⇒3Dのようなものだ)、記憶が確かになることは間違いない。

時間による目標設定はやめる

子どもの勉強において、時間による目標設定はやめよう。

1日に勉強を○時間する、という目標を立てる親子がいるが、これにはあまり意味がない。

それでは、内容がどうあれ、その時間を消費すれば、目標を達成したことになるからだ。簡単な問題ばかり解いて、時間を消費(浪費)しても、中身の濃い勉強をしても、同じことになる。

問題は、時間の長さではなく、内容なのだ

テストの成績を考えるのであれば、まず、テストまでにこなすべき課題とその作業量を洗い出し、週単位・日単位にまで落とし込む。そうすれば、だいたい1日にこなすべき作業量がわかるので、それが終わればその日の勉強は終了とする。勉強時間は、あまり関係ないのだ。

※この作業は子どもだけでは難しい。なので、子どもの自律性を尊重しつつ、親が手伝う形にした方がいいだろう。

つまり、時間ではなく、内容による目標設定をした方がいい、ということだ

まとめ

今回は、子どもの勉強について書いた。

量と質というのは、いろいろなケースで問題になる。量を優先した方がいい場合もあるし、質を優先した方がいい場合もある。これは、ケースバイケースだ。

だが、子どもの勉強の場合は、「質」を優先した方がいいだろう

子どもにとっては、勉強以外の活動も重要なそれなのだ。勉強の質を上げて、勉強以外の活動にさく時間を作ることは、子どもにとってとても大事なことなのだ。※ガリ勉ではダメなのだ。

今回の記事:「子供の勉強の質を上げる方法」