子供の育て方|子どもが伸びる親のあり方とは?
親であれば、子どもを伸ばしたいと思っているはずだ。
だが、その思いとは裏腹に、親が子どもを潰しているようなケースもあるように思う。そのようなケースでは、一体何が間違っているのだろうか。間違いは、当然だが正した方がいい。
今回は、「子どもが伸びる親のあり方とは?」というテーマで書いてみたい。
目次
- 目次
- 完璧な親になろうとしない
- 子供の質問に対する答え方
- 理想の親の像は持っていてもいい
- 子どもの自律性を尊重する
- 勉強する姿を子どもに見せる
- 親が本を読む
- 親が関心や好奇心を持つ
- 子どもとコミュニケーションを取る
- 会話の中で「接続詞」を使う
- まとめ
完璧な親になろうとしない
まず、親は完璧な親になる必要はない。
完璧な親が(具体的に)どういうものなのかよくわからないが、
完璧を目指すこと自体が、「病む」原因になる。完璧な親を目指そうとする思いの背景には、完璧主義があるが、完璧を目指してもいいことはないのだ。
子供の質問に対する答え方
もしかすると、子どものあらゆる質問に対し、完璧に答えらえる親は(ある意味)完璧だと思うかもしれない。しかし、子どもの素朴な質問に答えられなくても、何の問題もない。
たとえば、子どもに「なぜ空が青いの?」と聞かれて、正確に答えられる親がどれだけいるだろうか?答えられることが大事なことではないのだ。
もし、子どもの質問に答えることができなければ、
「おもしろいところに気が付いたね。ママも不思議に思うわ。ちょっと調べてみようか」として、1)子どもの着眼点をほめる、2)同調(共感)する、3)行動を起こす、ことが大事なのだ。※1)、2)で子どもの感情が安定する。感情の安定は、子どもの行動(すべて)の土台になる。
質問してよかったと思える対応をする
親がこのようなリアクションをすれば、子どもは「質問してよかった」と思うだろう。
もし、「忙しいから後にして!」という対応をすると、
子どもは意気消沈し、積極的に質問しようとしなくなるかもしれない。このように、子育てにおいては、(親は)完璧である必要はなく、要所を押さえることの方が大事なのだ。
理想の親の像は持っていてもいい
ただし、完璧な親になる必要はないが、理想の親の像は持っていても構わない。
わたしが理想だと思うのは、「大草原の小さな家」のお父さんとお母さんだ。
どんなことがあっても、(最善の行動が取れなくても)子どもたちの気持ちに寄り添い、温かいまなざしで子どもたちを見守る態度は、素晴らしいと思う。※温かく見守ることが子育ての基本だ。
子どもの自律性を尊重する
子どもの自律性を尊重することは、子どもの成長にとって非常に大事なことだ。
子どもの自律性を尊重するということは、子どもの意見や子どもが自ら下した選択を尊重し、それに基づく行動を妨げないということだ。
もし親が子どもの自律性を尊重すれば、自律的な人間、すなわち、自分自身の考えに基づき行動できる子どもになるだろう。もし親が子どもの自律性を尊重しなければ、自分以外の他人によってコントロールされる子どもに育つことになる。
つまり、親が子どもの自律性を尊重しなければ、自分からは動かない消極的な子どもになる可能性が高い。そして、そのまま消極的な大人になってしまうのだ。
また、自分から積極的に動けないことを自己認識すれば、それがコンプレックスになり、そうできる人のことを妬ましく思うような気持ちも生じてくる。親が子どもの自律性を尊重しなければ、その子どもの人生は、決して良いものにならないことが予想される。
勉強する姿を子どもに見せる
子は親の背中を見て育つという。
親が何をしているのか、親が考える以上に、子どもは親のことを気にして観察しているということだ。そして、その「インプット」が、子どもの内面に大きな影響を与えている。
親が仕事から帰ってきた夜、だらしない姿を見せつつ、子どもに「勉強しなさい」と言っても、説得力がない。「自分はだらしない恰好をして、のんびりしているくせに…」と子どもの反感を買うのが関の山だ。
※そもそも、「勉強しなさい」と言うことにも問題があるが、その議論は置いておく。
親が本を読む
わたしからの提案は、夜はテレビをみる代わりに、(親が)本を読むということだ。
仕事に関する本でもいいし、趣味に関する本でもいい。
親が積極的に本を読めば、家庭の中に「読書の文化」が根付くことになる。子どもは、本を読むことは生活の一部で、ごく当たり前のことだと思うようになるのだ。家庭内にそのような「読書の文化」ができれば、子どもは自然に本に興味を持ち、自発的に読むようになるだろう。
親が関心や好奇心を持つ
親がものごとに対し、関心や好奇心を持つことも大事だ。
冷めた親の子どもには、やはりどこか冷めた感じがある。親がよく「興味がない」と口にしていると、子どももそうなってしまう。逆に、好奇心にあふれた親の子どもには、同様の前向きな傾向がある。親のものごとに対する態度は、良くも悪くも子どもに伝染すると考えていいだろう。
したがって、親がものごとに対し、関心や好奇心を持った方がいい。そうでない(冷めた)タイプの親は、自分比で構わないので、改善する努力をしてみよう。
子どもとコミュニケーションを取る
子どもとのコミュニケーションは、子育てにおいて、最も重要な変数のひとつだ。
子どもとのコミュニケーションの取り方で、子育てのほとんどが決まってしまうと言っても過言ではない。コミュニケーションは、量も大事だが、質も大事だ。たとえば、よくある親子の会話として、こんなものがある。
親:「今日学校どうだった?」
子:「楽しかったよ」
もしこれで会話が終了するようだと、コミュニケーションの質が悪いということになる。
子どもとのコミュニケーションにおいては、(親サイドに)「子どもの学び」のために行っているという意識も必要だ。事実子どもは、親とのコミュニケーションを通じて、語彙などをはじめ、いろいろなことを学んでいるのだ。
会話の中で「接続詞」を使う
「接続詞」を使える子どもというのは、論理的な思考ができている子どもだ。
たとえば、「そして」を使えるのであれば、時系列を意識できているということだ。「だから」を使えるのであれば、原因と結果の関係を理解できているということになる。
これは、親とのコミュニケーションから学ぶことだ。
日頃から親が接続詞を使って会話していれば、子どもは自然と接続詞が使えるようになる。すなわち、親のコミュニケーション能力が、子どものコミュニケーション能力に影響を与えるのだ。
先に述べたように、
親は「子どもの学び」のために、子どもとコミュニケーションを行っているという意識を持つことが大事だ。この意識があるかないかで、コミュニケーションの質が変わってくるはずだ。
まとめ
今回は、子供が伸びる親のあり方について書いた。
今回の記事で書いたのは、1)完璧な親になろうとしない、2)子どもの自律性を尊重する、3)勉強する姿を子どもに見せる、4)親が関心や好奇心を持つ、5)子どもとコミュニケーションをとる、の5つだ。こうしてみると、親が子どもに与える影響は、本当に大きいと思う。
子育ての合間に、親のあり方について考えてみることも必要だろう。
今回の記事:「子どもが伸びる親のあり方とは?」