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子供の目標設定はどうしたらいいのか#2

子供の目標設定はどうしたらいいのか、の続きです。

前回の記事:「子供の目標設定はどうしたらいいのか

できる子供は、目標を立てている(大人も同じだ)。目標を立て、それをクリアする。この繰り返しで、レベルアップするのだ。では、子供の目標をどう立てればいいのだろうか。

 

 

 

目次

遠く(長期目標)を見すぎない

目標設定では遠くを見すぎると大変…というイメージ

遠く(長期目標)を見すぎないことが大事だ。

前回の記事で、長期的な目標を直接的な行動の力にすることは難しい、と書いた。

500mの直線の歩道があるとしよう。たかだか500mでも、500m先を見ると、「あそこまで歩くのか…」とげんなりしてしまう。階段を上るときも同じだ。たかだか数十段の階段でも、ゴール地点を見ると同じ感覚に襲われるはずだ。
出典:堀江貴文さんの「ゼロ」を読んだ感想#2

そのときは、長期目標にはリアリティを感じることができないから、それを直接的な力にすることはできない、という主旨のことを書いたが、長期目標を見すぎると、逆にモチベーションが落ちてしまう、ということがある。

「あそこまで行かなければいけないのか…」と、げんなりしてしまうのだ。

精神的な負担をかけないようにする

たかだか、500mぐらいの距離でもそうだし、数十メートルの高低差(のぼるとき)でもそうだ。一方で、遠くの先を見ずに、まわりの景色や少し前だけを見て歩くと、特に意識せずとも着実に、ゴールに近づくことができる。

この方が精神的に楽なのだ(やる気の低下や精神的な消耗を防ぐことができる)。

※したがって、目標を立てて、それを実行するプロセスにおいては、子供に遠く(長期目標)を見すぎないようにさせることが大事になる。※長期目標を立てるな、という主張ではない。

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目標を修正しても構わない

立てた目標を、後に修正しても構わない。

というよりも、修正作業は必須だ。不適切な目標に固執してもいいことはない。

子供の場合は特に、目標を達成する、という「成功体験」を積み重ねて行くことが大事だ。最初から高いハードルを設定するのは間違いで、最初は(達成がほぼ確実に見込まれる)低いハードルから始めるべきだ。※目標はやや上に置く、が基本だが、始めは低いハードルで構わない。

成功体験に意味がある

当初は目標を達成することよりも、「成功体験を積み重ねる」ということに意味がある。

目標を立てるときは、このことを意識することだ。目標を立てるときは、つい欲を張ってしまう。そのときは勢いもあるので、勢いと欲が相まって、ハードルを高めにしてしまうのだ。

もし、そうしてしまったら、気づいた時点で速やかに目標を修正したい。そうしないと、最も大事な「続ける」ということが、できなくなってしまうからだ。

目標には修正が必要だし、つきものだ、と考えておこう。

目標設定は子供にやらせる

目標は、親が立ててはいけない。子供の自律性を尊重して、子供に立てさせるべきだ。

自分(大人)の場合を考えれば、よくわかるだろう。

あなたは、上司が何の相談もなく勝手に設定した目標を、心から達成しようと思うだろうか?上司の言うことだから…ということで、本当は嫌だけど、嫌々したがうことになりがちだ。

しかし、このようなモチベーションの低い状態で、目標を達成することは困難だ。他人から与えられた課題でも、自分の課題として取り組むことができるのであれば、目標を達成できるだろう。だが、そうすることは簡単ではない。

一方、もし自分が目標設定の作業に参加し、関与できた(意見が一部でも採用された)のであれば、事情が変わってくる。その場合は、目標を達成することに対し、責任感が生じる。「自分が設定した目標なのだから、達成しなければ…」と比較的強く思うはずだ

この状態であれば、目標を達成できる可能性が高くなる。

親はアドバイザーでOK

子供の場合も、この話と同じだ。

目標は子供に立てさせる。そのとき親は、アドバイザーのような役割を果たせばいいだろう。何か子供が助けを求めてきたら、(出過ぎない範囲で)アドバイスをすればいいのだ。

また、目標が適切かどうか判断して調整するのは、親の役割だ。

子供の立てた目標が低すぎたり高すぎる、という場合は、提案の形で修正を促してみよう。「目標を修正する」という作業は難易度が高いので、子供の年齢が低いときは、どうしても親の関与が必要になる。そのときは、子供が「やらされている」と感じないようにすることがポイントだ

まとめ

子供の目標をどう立てればいいのか?について、二回に分けて書いた。

以下、二回分を簡単にまとめてみる。

1)目標はやや上に置く
2)目標の立て方に留意する
3)遠く(長期目標)を見すぎない
4)目標設定は子供にやらせる

1)目標はやや上に置く、については、頑張れば手が届くところに目標を定める、ということだ。子供が実現にリアリティを感じ、その気になれるような(やる気を出せるような)場所にある目標を設定する、ということだ。

2)目標の立て方、については、時間軸により、短期、中期、長期と3種類の目標を立てることだ。中でも特に大事なのが、日々の作業に直結する、 短期、中期の目標だ(それらの目標は、長期目標から逆算して作ればいい)。※長期目標を日々の作業に直結することは難しい。

3)遠く(長期目標)を見すぎない、については、簡単にいえば、精神的な消耗を防ぐために、 遠く(長期目標)を見すぎないようにしましょう、ということだ。遠くを見てため息をつくよりも、短期、中期の目標の実現に集中した方が、早く楽に長期目標を実現することができる。

4)目標設定は子供にやらせる、については、子供の自律性を尊重することにより、目標に対する責任感を持たせ、やる気を引き出しましょう、ということだ。

親は(可能であれば)目標設定には関与せず、アドバイスと目標修正の役割に徹した方がいいだろう。とにかく、子供が「やらされている」と感じないようにすることがポイントだ。

今回の記事:「子供の目標設定はどうしたらいいのか」