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難関校に子供を押し込むのはやめた方がいい

難関校(高校以下)に子供を押し込みたい…と考える親御さんがいると思う。

もちろん、その難関校が子供の実力の「ワンランク上」ぐらいに位置しているのであれば、その学校を目指せばいいだろう。

だが、ツーランクより上であれば、(仮に入れたとしても)その学校に入れたことを後悔する羽目になりかねない。難関校に子供を押し込むデメリットが大きいためだ。

今回は、難関校に子供を押し込むのはやめた方がいい…というテーマで書いてみたい。

目次

子供を押し込む親の問題がある

子供の成績を自慢する親

まず、難関校に子供を押し込む親の問題がある。

子供の適正や実力などはさておき、何が何でも難関校に子供を押し込みたい…と考える親には、問題があるということだ。

自分が難関校に行けなかった負い目やコンプレックスからそう考えるのかもしれないし、世間体を気にしたり、自分の虚栄心を満たすためにそう思うのかもしれない。子供が難関校に入ったら「優越感を感じる」、「自慢したい」という親には、問題がある。

そのタイプの親の子供は伸びない

そのタイプの親の子供は、難関校に合格しても伸びない。

まず、そのタイプの親の子供が難関校に合格することはほとんどないのだが、仮に合格しても、子供は伸びない(下位で低迷することになるだろう)。

子供はどうしても親の影響を受けてしまうので(特にマイナスの影響を受けやすい)、「優越感を感じる」、「子供の成績を自慢したい」という親のもとで育つと、学力を伸ばすために必要な要素を身に着けることができないのだ。

※たとえば、自分の無知を認める素直さや学問に対する謙虚さなど。

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親子面接の意味

難関校では、親子面接を行うところがある。

私の考えだが、その際面接官は(子供のことを見るのはもちろんだが)、親のこと(家庭環境を含む)をそれ以上に見ているのだろうと思う。(親から)もし自分が難関校に行けなかった負い目やコンプレックスから子供を難関校に入れよう…という気持ちが少しでも伝わってきたら、落とされるだろう。

(面接官は)そのタイプの親の子供は、入学できても伸びないと知っているからだ。

押し下げ効果がある

聞きなれない言葉だが、「押し下げ効果」というものがある。

知り合いが難関校に入った…と耳にすると、「すごい」と思うかもしれないが、難関校にも成績の上位~下位までの分布がある。つまり、外部からは見えないが、(成績上は)できる子供~できない子供までいるのだ。できる子供であればいいが、問題は成績下位の「できない子供」だ。

できない子供には、押し下げ効果が働く。入学時点では自己肯定感が高くても、現実を思い知り、自己肯定感が下がっていく(成績がふるわない⇒自分はイケてない⇒自尊心が低くなる)ということがあるのだ。

それに追い打ちをかける形で、教師が関与する。成績が良い子供と悪い子供とでは、教師の見る目や期待する度合いが違うのだ(子供はそのことを敏感に察知する)。

押し下げ効果に抗うのはむずかしい

押し下げ効果をはねのけることができればいいのだが、実際にはむずかしい。

内部からも外部からも「押し下げる力」というものが働き続けるので、打つ手がなかなかないのだ。

下げのトレンドに入ってしまうと、そのトレンドを変えるためには大変なエネルギー(または考え方のパラダイムシフト)が必要になる。経験を積んだ大人でもむずかしいことをまだ未熟な子供にひとりでやれ…というは酷な話だ(外部の温かいサポートが必要になるだろう)。

※一度逆回転しだしたら、それを止めて順回転に戻すのは大変なのだ。

押し上げ効果がある

押し下げ効果の逆に、押し上げ効果もある。

ツーランクより上の難関校ではなく、自分の実力に見合う学校に入った場合に生じる効果のことだ。

その学校で成績上位者になると、(成績がいい⇒自分はイケている⇒自尊心が高くなる)ということがある。さらに、教師の見る目が良くなり、期待も受ける…という望ましい環境になる。「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉があるが、それはこの押し上げ効果があるためだ。

自分が所属する集団内で、相対的位置が高くなれば、この効果が生じる。絶対的水準の高低というのは、押し下げでも押し上げでもあまり問題にならない(相対水準の方が気になるものだ)。

ワンランク上の学校を目指す

なので、中学・高校までは、ワンランク上の学校を目指すことが大事だ。

子どもの成績を上げようと思うのであれば、2)苦労してやっと解けるものに時間を割く、ということを徹底してほしい。そのタイプの問題は、自分の実力より少し上にある課題とみていいだろう。人はそのぐらいの目標設定をしたときに、一番伸びるものだ。この人の習性を上手に利用したい
出典:子どもの勉強では優先順位をつけることが大事

以前、こんなことを書いた。

1)容易にできるもの(基本問題)、2)苦労してやっと解けるもの、3)難しくて解けないもの、と3種類の問題があれば、自分の実力より少し上にある課題である2に力(持っているリソース)を使いましょう…ということだ。そうしたときに、人は一番伸びるのだ。

進学先も同様で、子供の実力よりもワンランク上の学校を目指した方がいいのだ。そうすることで、子どものパフォーマンスを最大限引き出せる…ということになり、子どもは学校生活を満喫することができるだろう。親は子供が笑顔で輝く(幸せになれる)学校を選ぶべきだ。

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まとめ

今回は、難関校に子供を押し込むのはやめた方がいい…というテーマで書いてみた。

最初に書いたように、(高校以下の話だが)難関校が子供の実力の「ワンランク上」ぐらいに位置しているのであれば、その学校を目指せばいいだろう。

だが、ツーランクより上であれば、(ラッキーで入れたとしても)その学校に入れたことを後悔することになるかもしれない。押し下げ効果は受けるが、押し上げ効果を享受する機会が失われてしまうためだ。

自分の虚栄心を満たすために、子供の将来を毀損する選択をしてはいけない

今回の記事:「難関校に子供を押し込むのはやめた方がいい」