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愛着障害とは|残念な大人を作ってしまう愛着障害

愛着障害という言葉を聞いたことがあるだろうか。

自分は親の愛情を感じることなく育ったので、人格に問題を抱えている。

親から愛情をたっぷり受けて、スクスクと育った彼(女)らがうらやましい…と思う人がいるかもしれない。そう考えるタイプの人は、「愛着障害」という問題を抱えている可能性がある。

この人は、愛着障害のことを知らなくても、そのことを直感的に理解しているのだ。

今回は、この愛着障害について書いてみたい。

目次

愛着障害とは

愛着障害

愛着障害というものがある。

一般に愛着とは、慣れ親しんだものに心がひかれ、離れがたく感じることをいう。

愛着障害の愛着とは、親子間の基本的な信頼関係のことをいう。なので、子供が親に対し、「守ってくれる」、「自分の味方をしてくれる」、「大事な存在だと思ってくれる」と感じれば、愛着がある…ということだ。

信頼関係にもとづく心理的な結びつき、としてもいいだろう。

愛着障害とは、子供がこの愛着を得ることができなかったことが原因で生じる障害の総称だ。

親子間の愛着形成が十分でないと、人間関係において、他者との適切な距離感というものをつかめず苦労したり、自分のことを大切にできなかったり、ひいては不適切な行動をすることになる。

普通にあること

愛着障害は、特別なケースで起こるのではなく、普通に起こることだ。

親の子に対する虐待やネグレクトにより愛着形成が上手く行かず、愛着障害に至る…というケースはわかりやすいケースで、特別なのでうちとは関係ない…と思うママが多いと思う。

だが、深刻ではない、と親が考えることから愛着形成が上手く行かず、 愛着障害に至るケースもある。

たとえば、「親が自分を守ってくれなかった(いじめを自分のせいにされた)」、「自分の味方をしてくれなかった」、「自分は下の子に比べないがしろにされている」、「自分がやりたいことを無下に否定された」と子供が感じると、愛着形成が上手くいかない…という可能性がある。

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どんな症状が出るのか

愛着障害では、どんな症状が出るのだろうか。

まず、自己肯定感の問題がある。子供は、「親は自分の味方をしてくれない」、「自分は大切にされていない」と感じると、「自分は愛されておらず、愛される価値がない人間だから愛されないのだ…」と思ってしまう。

そして、「自分なんてつまらない人間だ…」と思い込んでしまうのだ。

その結果、自分に自信が持てず、自己肯定感を持てないまま成長してしまう。

そうなると、見た感じ警戒心が強く不安定なイメージで、自分のことを尊重できないので、他人のことも尊重できない…という大人になってしまう。すなわち、大人になっても「個」として自立できなくなってしまうのだ。※残念な大人になってしまう可能性が高い。

人間関係に悪影響がでる

愛着障害は、人間関係に悪い影響を与える。

今述べたように、自己肯定感を持てないまま成長してしまうと、自分はもとより、他人も尊重できなくなってしまう。他人を軽んじてしまう、というのは、人間関係では致命的なことだ。

また、自信がなければ、自慢という補償をしてみたり、自分の本性がバレないように隠そう隠そうとする。

また、愛着障害の人は愛情に飢えているため、愛情を求める気持ちが強くなる。そして、人を信じすぎて騙されたり、裏切られたり…ということになる。その反対に、愛情を一切拒絶するケースもある。不要なプライドからそうなってしまうのだろうか。どちらにしても、不幸なことだ。

気質的に敏感な子供には

生得的なものだが、気質的に敏感な子供がいる。

以前の記事で、道を歩いていると、目が合っただけですぐに逃げ出す猫がいれば、逃げない猫もいると書いたが、前者にあたる子供のことだ。

このタイプの子供は、愛着障害に引っかかる可能性が高くなると思う。もともと自分の弱さを認識しており、自分に自信を持ちにくいためだ。

このタイプの子供は敏感なため、ちょっとしたことでもネガティブに反応することがある。

普通の子供が何とも思わないようなことでも、「自分はないがしろにされている」、「自分は尊重されていない」、「自分は大切な存在だと思われていない」などと感じやすいのだ。なので、より気配りが必要になるだろう。※敏感すぎるため、愛着障害になりやすいのだ。

愛着障害の子供の態度

子供の態度から、愛着障害かどうかある程度わかるようだ。

子供なのに笑顔がない(普通であれば、子供は大人よりもよく笑う)。無表情でいることが多い。ほかの子供とコミュニケーションを取ろうとしない。親とも距離を取ろうとし、「抱っこして~」という甘えるような行動がない。

子供が気持ちを抑制し警戒する場合は、抑制型の愛着障害とされる。

危うい社交性を見せることも…

これとは別に、脱抑制型の愛着障害もある。この場合は、危うい社交性を見せる。よく知らない人と警戒心なく交流してみたり…と、人との距離の取り方が適切でなく、危ういのだ。いずれにしても、大人から見ると、「あれっ?普通の子供とちょっと違うな…」と思うような子供になる。

 

残念な大人を作ってしまう愛着障害 - サマリー

まとめ

今回は、愛着障害について書いてみた

愛着とは、親子間の基本的な信頼関係、または、信頼関係にもとづく心理的な結びつき、としていいだろう。

この愛着を形成できなければ、問題が生じる…という話だ。たまに、無表情で笑顔が全くない、という子供がいるが、もしかすると親子間で愛着が形成できていないのかもしれない。

気質的に敏感な子供の場合は、普通の子供よりも愛着障害を引き起こしやすい…という問題がある。親の言動に敏感に反応したり、親の言動の影響を強く受けてしまう…という傾向があるためだ。なので、自分の子供が気質的に敏感であれば、より注意して接する必要があると考える。

今回の記事:「愛着障害とは|残念な大人を作ってしまう愛着障害