後悔しないための子育てブログ

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新しいことを学ばない、意欲・やる気を失う原因は

子供が新しいことを学ばない、学ぶ意欲がない…ということがある。

ある時を境に、学ぶ意欲がなくなった、やる気を失った…ということもあるだろう。

※難関の中学・高校に入学後、そうなることもある。

もともと子供には学習意欲がある。幼児でも赤ちゃんでも、自分からあちこち動き回り、何か新しいことをしよう、何か新しいことを学ぼう…としている。本能的に、学習意欲はあると思う。

人を含む動物の場合、学ばないと生存にかかわるということがあるのだろう。その学習意欲がなくなることには理由がある。複数の理由があると思うが、今回はその中のひとつを紹介したい。

子供が新しいことを学ばない、学ぶ意欲・やる気を失う原因は何なのか。

新しいことを学ばない

新しいことを学びたくない…ということがある。

歳を取ると億劫になりそうなると思うが、若い時でもそういうことがある。

※子供にもそういうことがある。

新しいことに取り組んで、醜態をさらしたらどうしようと思う。特に、わたしのような立ち上がりの遅い人はそう思いがちだ。同時に学び始めても、立ち上がりが遅ければ人より遅れてしまうためだ。

※他人が自分を見る目とか、自分に対する評価というものが気になる…ということがある。

意欲・やる気を失う

ある時を境に、急激に意欲・やる気を失う…ということがある。

まずは、自分の頑張りが他人に(思うより)評価されなかったときだ。

そんなときは、どうしてこんなに頑張っているのに、ちゃんと評価してくれないのか…と思う。評価してくれないのであれば、「こんなに頑張る必要はないよね」と考え、意欲・やる気を失う。

子供がほめを期待しているときにほめなければ、そうなることがある。

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・自分には才能がない

もうひとつは、自分の才能が足りないのでは…と思ったときだ。

自分にアドバンテージがあり、「自分はできるな」と思っていても、あとから来た人に並ばれたり、追い抜かれたりすると、自分の才能が足りないのでは…と思い、急激に意欲・やる気を失う。

自分はできると思っていたのは錯覚で、自分は張りぼてだったな…と思う。

 

固定的知能感

固定的知能感のせい

実は、上で述べた現象の原因は、固定的知能感である。

大人でも子供でも、固定的知能感を持っているとそうなってしまうのだ。

固定的知能感というのは、知能は固定的なものであり、ほとんど変わらない…とするものだ。努力より才能が大事だ、まず才能がなければ話にならない…とする考え方は、固定的知能感になる。

この固定的知能感を持つ人は、才能のある人がとても好きであこがれる。

固定的知能感を持つと

先に述べたように、新しいことを学ばない、意欲・やる気を失いやすくなる。

固定的知能感を持つ人にとっては能力が大事であり、能力で自他を判断することになる。

だから、「自分の能力を誇示したい」と思い、自分の能力が疑われるようなことはしたくない…と思う。その思いから、失敗したくない、不慣れな新しいことをしたくない…ということになる。

知能は変わらないと思っているので、自分より知能が下だと思う人を見下したりもする。

拠りどころを失うと…

なので、知能という拠りどころを失うと脆い。

先に述べたように、「自分は知能が低いのではないか…」と思うと容易に崩れる。

ハーバードの大学院のクラスで、ひと言も発言できない女子学生がいた。
そのクラスを担当していたカディさんが、見かねて「(発言して)クラスに参加しないと落第するよ」と言ったところ、彼女は打ちひしがれた様子でカディさんの部屋にやってきてこう言った。
I am not supposed to be here. 私はここにいるべき人間ではない…
出典:強く願えば夢が叶うは本当だった…夢が叶う仕組みがある

わたしはここにいるべき人間ではないと思い、その場から逃げ出したくなるのだ。

幸いなことにこの学生は、指導者の助けがあり立ち直ったが、誰かの助けがない限り立ち直るのはむずかしい。この学生の場合は、固定的知能感があったにせよそれほどではなかったのだろう。

がちがちな固定的知能感の持ち主であれば、他人に助けを求めることはできない。

※もっとも重要な「知能」が低いのだから、そんなことをしても無駄だ…と思う。

固定的知能感を持たせない

ゆえに、子供に固定的知能感を持たせてはいけない。

そのためにはまず、親が固定的知能感を持たないことだ

井村雅代さんが、

「オリンピックの選手は、才能に恵まれた特別な人ではない。どこにでもいる普通の子がしっかりとした目標を持って、オリンピックに行くことを本気で願い、あきらめず、努力し続けたことの結果なんです」

と述べている。

※この話は、スポーツにも応用できる。

この話は、実に正しいと思う。固定的知能感を持たない普通の子が、オリンピックで最高のパフォーマンスを見せる、という目的を持ち努力し続けると、オリンピック選手になるということだ。

もし、あなたが固定的知能感を持っているのならば、これを機に捨て去ろう。

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新しいことを学ばない

まとめ

今回は、子供が新しいことを学ばない、学ぶ意欲・やる気を失う原因について書いた。

端的にいえば、子供が「固定的知能感」を持っているから、ということだ。

子供がこの知能感を持つ、ということは、親が持っているのではないだろうか。親が普段から「才能のある人は違う」、「お前には才能がない」などと言っていれば、子供はそうなるだろう。

固定的知能感を持つと、自分の能力に蓋(ふた)をすることになり非常にまずい。

プロのテニス選手で、ATPアーシングルス優勝者がいる。彼の身長は171cmだ。日本人の平均ぐらい。テニスは身長が高い方が有利だ。小さいと言われる錦織圭でも178cmある。

※女子でも180以上が普通にいる世界だ。男子であれば190以上もめずらしくない。

もし彼が固定的知能感を持っていれば、プロのテニス選手にはなっていなかっただろう。

今回の記事:「新しいことを学ばない、意欲・やる気を失う原因は」