RISU算数を体験してみた|口コミによる評判など
RISU算数を体験してみることにした。
タブレット学習には興味がある。紙ベースの教材にはない利点があると思うからだ。
たとえば、学習の記録を分析して、学習者に合うプログラムを提供することができる。また、エビデンスベースの教育を提供できる可能性がある。さらには、双方向性を活かしたコミュニケーションをサービスとして提供することもできるだろう。タブレット教育にはかなり可能性がある。
ということで、RISU算数を体験してみることにした。※全3回の記事になります。
目次
RISU算数が到着した
パッケージはこんな感じ。思ったよりコンパクトで、A4程度の大きさ。
右上の角に黄色いシールが少し見えると思うが、「下積厳禁」のシールだ。箱の中は2段構造になっていて、上段に学習で使うタブレット、下段に付属品という収納構造になっている。
RISU Japanとは
このサービスを提供しているリスジャパンについて知りたいと思うはずだ。
リスジャパンは、2014年7月に設立された株式会社だ。現在、文京区本郷にオフィスを構えている(東京大学の近く)。従業員数は、パート・アルバイトを含めて60名のようだ。
アーカイブでも確認したが、同年からサイトを通じてリス算数のサービスを提供している。会社の財務情報を確認したいと思い日経テレコンで探したが、情報登録がされていない模様。
会社は、Wikipedia に記載がある。
社会貢献活動にも取り組んでいるようだ。
※本記事の数字は執筆時のものです。
どういう思想がベースにあるのか
関係者の発言から、この学習サービスがどういう思想をもとにして創られたのか探ってみる。
この教材を開発・運営しているRISU Japanの取締役・加藤エルテス聡志さんは、「これからの時代を生き抜く子どもを育てるために、親は従来の常識に立ち向かい、子どもにとって最善の行動を取るべき局面があります。これを僕は“Go Beyond the Rules(ルールを飛び越えていけ!)”の瞬間と呼びたいと思います」と語ります
出典:家庭教育が最強 親が人生を楽しむ姿から、子は学ぶ
常識を疑え、常識に向き合って自分の頭で考えてみろ、ということだろうか。
将棋で言えば、定跡が常識に当たるのだろうが、従来の定跡を疑うことで、新手が生まれたり定跡が進歩する、ということがある(AIの進化でこのスピードが早くなってきている)。
――RISUでは算数やプログラミング、ロボットなどを扱っているので「STEM教育」を重視していると思ったのですが。
少し違います。RISUが目指すのは「才能を育てて開花させること」です。
その結果面白い人が世の中に沢山出てくるお手伝いをしている、と考えています。
STEM教育を否定するわけではなく、あまり興味がないんです
出典:「才能をつくる」重視の教育で、楽しみながら挑戦する人を増やす
端的でわかりやすい。同社が目指すのは「子供の才能を育てて開花させること」のようだ。
「面白い人が世の中に沢山出てくるお手伝いをしている」ということなので、自らが持つ才能を開花させることは有意であり、結果、おもしろい人材になる、と考えているようだ。そして、そういう人材が活躍する社会の実現に向けて動くことには、意義とやりがいがある、ということだろう。
RISU算数の評判・良い点
成績アップの秘密
RISU算数の良い点から見て行こう。
成績アップの秘密(同社サイト)は、1)子供に最適な問題+レッスンを配信する、2)復習を自動出題する、3)子供のつまづきを感知して人(チューター)がフォローする、の3つだ。
1)により苦手を残さずに済む。苦手感も抱きにくくなっている。2)については、①間違いが多い問題、②忘れるタイミングにある問題(忘却曲線により判定)、の復習ができる仕組み。
3)については、学習記録を把握したチューターが、学習状況に沿ったアドバイス(解説を含む)をする、というものだ。子供の学習記録は収集され管理・分析される仕組みになっている。
チューターの解説動画は、以下のページより見ることができる。
※YouTube にも上がっているので閲覧できる。
先取り学習
RISU算数では、先取り学習をすることができる。
1~6年生まで、合計で94ステージある。1ステージには、約75~100問の問題がある。各ステージの最終の問題が達成テストになっており、そのクリアで「達成」ということになる。
最初に行う実力テストを超えた部分から、「月平均クリアステージ数」が1.3を超える場合が、先取り学習ということになるらしい。この「1.3」というのは、リス算数全94ステージを一般の教育課程(6年間)で進む場合の「月平均クリアステージ数」ということになる。
※先取り学習には課金があるので、懐事情から考えた場合デメリットにもなり得る。
算数(数学)検定
算数(数学)検定というものがある。
6~12級を算数検定と呼ぶ。
※1~5級は数学検定。正式には12級と呼ばないが、便宜上12級とする。
6級以下の難易度だが、12-○級=○年生程度、ということになる。たとえば、8級であれば、12-8級=4年生程度、ということだ。※12級(かず・かたち検定)だと就学前程度、ということになる。
RISU算数を行うと、(学習データから)どの検定に合格の見込みがあるのか、ということを通知してくれる。また、算数検定を受験し、実際の学年より上の級に合格すると、受験費用(6級以下:1700~2200円)を全額負担してくれる。
RISU算数の特長である「先取り学習」をして、算数検定に挑戦してもおもしろい。
※定量的な目標になる。また、失敗は学びになるし、成功は成功体験になる。
データ・エビデンスを活用している
RISU算数は、データ・エビデンスを活用している。
それぞれの生徒について、何がどこまで理解できているか、どこでつまずいているかが瞬時にわかることに驚きました。このデータを教育委員会や講師で共有して、9月からの授業に生かしていく。今後はぜひ、通常の授業にもタブレットを導入し、子どもたちの学力向上につなげたい
出典:AI先生は究極の「個別指導のプロ」だった 「何がわからないのかを」即座に解析
学習データを分析することにより、子供がどこでつまづいているのかわかる。
そして、つまづきを解消するために、適切なタイミングでチューターが介入する(言わば、渇いたときに水を与える)、という仕組みだ。エビデンスの活用というのは、たとえば「忘却曲線」の利用だ。
人力でやるのはとても大変…
実は、わたしはこの仕組みを自分で作ろうとしたことがある。
だが、忘却曲線に基づく復習の仕組みを人力で作ろうとするとかなり大変だ。仮に計画を立てることができたとしても、計画通りに実行するのはさらに大変なことなのだ。なので、自動で実践までサポートしてくれる、ということであれば、学習がかなり楽になると思う。
特許を取得している
RISUの学習システムは、特許を取得している。
2017年11月2日付けにて、学習方法の新規性(ユニークさ・前例なし)とその仕組みが正式に特許として認定されました。今後も、RISUからは子供の才能開花を目指して新しいサービスが続々登場予定です。
出典:RISUのあゆみ・評判と掲載履歴 | RISU Japan(リスジャパン)株式会社
特許の要件には、新規性と進歩性というものがある。
簡単にいえば、新規性とは「新しいものである」ということであり、進歩性とは容易に考案できないことである。特許を取得したということは、(このリスの学習システムには)新規性も進歩性もある、と公に認められたということだ。※新しくて容易に考案できない学習システムなのだ。
※2015年に出願し、2017年に登録されている。
RISU算数の口コミによる評判など - サマリー
まとめ
今回は、長くなるのでRISU算数の評判・良い点までとしたい。
今回は、主にリスジャパンのサイトで公開されている情報をもとにして書いた。今後の記事では、利用者の口コミや実際に自分と子供がさわってみてどうか、ということも書いていきたい。
※小学生に利用させ、実際の効果を確かめてみたい。
実際にサービスを購入される方は、良い点ばかりではなく、気になる点もしっかり把握してから購入してほしい。それがトラブルを避ける知恵だ。気になる点は、次回の記事で書く予定だ。
次回の記事:「RISU算数は高い?評判・口コミを紹介します」※キャンペーンを利用できます。
今回の記事:「RISU算数を体験してみた|口コミによる評判など」